顕微鏡は、光学顕微鏡と電子顕微鏡に大分できます。 光学顕微鏡は可視光線を利用した顕微鏡のことで、電子顕微鏡は可視光線の代わりに高圧で加速された電子線を利用する顕微鏡です。 光学顕微鏡の解像力は400nmまでですが、電子顕微鏡は0.2nm〜0.4nm前後と考えられています。電子顕微鏡は装置が大型で高価なもののため、特殊な業種でのみ使用されています。それに対し、光学顕微鏡は操作が簡単で安価なものも多いため、企業での検査目的以外にも、一般家庭で使用したりと幅広い場所で使用でき、大変身近なものです。
- 単式顕微鏡:1個の凸レンズの曲率を利用したもので、物体の位置と焦点を調節するというシンプルな構造の顕微鏡です。 低倍率で分解力が悪いため、複雑な観察には向きません。 - 複式顕微鏡:2つ以上のレンズで構成された顕微鏡のことです。対物レンズによって標本物体を拡大し、 その拡大像を接眼レンズでさらに拡大し、観察する顕微鏡です。 金属顕微鏡、位相差顕微鏡、微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、等・・・
<解剖顕微鏡 YD-1>
生物の観察にもっともよく使われ、光学顕微鏡の代名詞にもなっている程、顕微鏡の中でも長い歴史を持っています。 可視光源と対物レンズの間に標本を置き、光を透過させ、それを拡大して観察する方法を用い、原則として光を通すものであれば何でも観察することができますが、透明な物は染色して観察します。
正立型と倒立型があり、正立型は生物などをプレパラート標本にして観察しなければなりませんが、倒立型は標本の下に対物レンズがあるので、シャーレなど培養容器内のカビや生菌などを観察するのに便利です。
<金属顕微鏡 TBR-1>
弊社では工業顕微鏡として販売しています。光を通さない不透過性物質合金の構造の識別や工業用物質の分析に使用されます。各種産業現場で半導体、液晶の検査または金属標本などの観察、各種研究所、学校などで幅広く使われています。観察物が光を通さないため、同軸落射照明型になっている形が多いです。
<デジタル顕微鏡 YDU-3F>
パソコン上でピント調節から観察まで出来る、接眼レンズを覗いて観察する必要のない顕微鏡です。デジタルカメラ、CCDカメラなどを用いてライブ観察をしたり、画像や動画を保存して、編集や測定を行えます。パソコンやインターネットの普及により需要が上昇し、技術の進歩が目覚ましい顕微鏡です。
顕微鏡は非常に精巧な光学機器のため、取り扱い方によって性能が充分に発揮されなかったりするばかりか、間違った取り扱い方により、機材を傷め、寿命を短くしてしまいます。